プロジェクトスクール@3331 リサーチプログラムvol.1

大館_ 地域資源リサーチプログラム(講師:らいおん建築事務所代表取締役・嶋田洋平氏、PS@3331スクールディレクター・中村政人)


9月15日~18日の日程で、プロジェクトスクール@3331は教室のあるアーツ千代田3331を飛び出し、秋田県大館市にて地域資源リサーチプログラムを実施しました。地域の中に眠る施設や敷地などの4つのサイトの利活用方法について、グループごとにリサーチを進め、最終日には「ゼロダテ少年芸術学校2017」の会場にて発表会を行いました。大館のまちの懐に飛び込んでリサーチを進めた3泊4日の様子をお伝えします。

【概 要】

日 時: 9 月15 日(金)~18 日(月祝)

講 師: 嶋田洋平氏(らいおん建築事務所代表取締役)
中村政人(プロジェクトスクール@3331 スクールディレクター)

参加生徒数: 15名

 

1日目:各リサーチ対象サイトの視察


初日は市内を車で移動し、地理を把握しながら、リサーチ対象サイトを視察しました。大半のスクール生は、今回が初・大館。まずは福原淳嗣市長のもとへご挨拶に伺い、市の計画するまちづくりのビジョンをお話いただきました。
最初に訪れたサイトは、旧・県立桂高等学校。元々女子校でしたが、一昨年度末、103 年の歴史に幕をおろしました。現在は近隣に共学校が新設されています。市の許可をいただき、中に入ると学校生活の名残が至るところに見受けられ、「放課後」の時間帯も相まって、利活用のアイディアが一気に膨らみました。
続いて、(株)タイセイ所有の工場跡地へ。当日は16 日から始まる「ゼロダテ少年芸術学校2017」の準備の真っ最中。ここで大館出身の中村ディレクターから大館の街の概要や、アートNPO ゼロダテとして今まで取り組んできたこと、そして街の抱える課題についてレクチャーがありました。
この日は訪ねられませんでしたが、上記に加え、大町商店街と同和鉱業大館駅跡地の4箇所で明日からリサーチを始めます。

 

2~3日目:グループごとに街へ!様々な手法でプロジェクト立案に向けたリサーチを展開



2~3日目はグループごとにリサーチ活動を展開。インタビューを重ねるグループ、資料館で歴史から糸口を見つけようとするグループ、図書館で資料を読み込むグループ、街中を歩いて動態を把握しようとするグループ、まずは広域の空間的な情報を把握するために様々なポイントを巡るグループなど、それぞれにプロジェクト案を固めていきます。
3日目の夕方には嶋田洋平さんを講師に迎え、プロジェクト案と課題点を報告。嶋田さんからは「いかにして算盤(そろばん)をはじくか?」という重要な視点についてご教授いただきました。

 

4日目:大館に眠る地域資源に光をあてるプロジェクト案、いよいよ発表

昨日のアドバイスを受けてプランを立て直し、いよいよ発表です。以下に4つのプロジェクト案を紹介します。
■同和鉱業大館駅跡地「まちいぬ 秋田犬とお散歩プロジェクト」
大館駅跡地を「まちいぬステーション」と設定し、文化資本である秋田犬を通じて、駅前と商業圏をつなぐ。
■獅子が森工場跡地「子どもいちびの森」
工場跡地を「学校ではできない様々な体験学習ができる場」として、地域とのプログラム連携や民泊推進などを行う。
■旧県立桂高等学校「Hi!校ホテル」
地元コミュニティ活性と観光需要の取り込みのため、学校をフリースペースを併設した宿泊施設に改装し、住民・観光客両者に向けた様々なプログラム提供・スペース提供を行う。
■大町商店街「大町商店街 裏表改造計画」
マルシェの実施など、商店街での消費活動が活性化する仕組みを作り、表通りの空地活用と裏通りの空き店舗活用を行う。

 

 

Point:
ディテイルを考えることでプロジェクトに具体性を持たせ、算盤を弾いて見通しを掴みながら、まずは実行してみる

いずれの発表に対しても両講師からは「いつからやるのか」「どこでやるのか」「何人来るのか」「その建物からはどんな景色が見えるのか」など、プロジェクトの中身に対する具体的な質問が相次ぎました。「ブレストの段階で、ディテイルからイメージを喚起することを躊躇している気がします。もっと自分の中にある『こうなったらいいのに!』を大胆かつ繊細に攻めて欲しいですね。」(中村ディレクター)
「この街は人がいないわけではなく、人が欲しているサービスを提供できていないだけなんです。インタビューなどで得られる情報も大事ですが、まっさらな気持ちで街をみて、素直に感じることを形にしてください。あとは、小さくてもいいので、必ず実行すること。計画するのは誰でもできます。失敗してもいいので実行することにこだわって欲しいです。」(嶋田さん)

過去のレクチャー
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